『熟年離婚』という用語が広く一般に知られるようになったのは2005年ころからです。
団塊世代が大量に定年退職を迎えていたという時勢を背景に、長年寄り添った夫婦の離婚をテーマにしたドラマも放映され、その年の流行語にも選ばれました。
熟年離婚にはデメリットも多いため、決断を下すには離婚に関するさまざまな知識を備えておく必要があります。
熟年離婚の現状や原因・特徴、離婚の基礎知識や円満な熟年離婚を実現するための準備について解説しましょう。
熟年離婚はその後の人生を左右する問題ですから、離婚トラブルの解決実績豊富な弁護士のサポートを受けることが得策です。
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金銭面に不安があって熟年離婚に踏み切れない方でも、安心して弁護士に相談・依頼することができるでしょう。
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結論から言うと、熟年離婚は経済的な問題などのデメリットも多く、慎重な判断が必要です。
熟年離婚を不安なく進めたい方は、弁護士への相談・依頼をおすすめします。弁護士に相談・依頼すると、以下のようなメリットを得ることができます。
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熟年離婚の原因は何が多い?熟年離婚に至ってしまう夫婦の原因と特徴
熟年離婚には法律などによる定義がありません。
定年退職を迎える年代以降の熟年夫婦が離婚することを指すと理解している方も多いようですが、一般的には「およそ20年以上の結婚生活を経て離婚すること」が熟年離婚と定義されています。
長年の結婚生活を経ているのに、なぜ今さら離婚に至るのでしょうか?
実際の状況に照らしながら、熟年離婚の原因や特徴を見ていきましょう。
20年以上連れ添った夫婦の離婚件数
2019年の人口動態統計をみると、20年以上の同居期間を経て離婚した夫婦の数は40,395件でした。
前年の件数から比較すると1,858件の増加です。
注目すべきは、この件数が『熟年離婚』という用語が流行語となった2005年と同値だということでしょう。
一方で、離婚の総数は2005年と比較すると53,428件も減少しています。
つまり、2005年と 2019年とでは離婚総数が大幅に減少しているのに熟年離婚の件数は同じなので、熟年離婚の割合は増加しているわけです。
離婚原因は夫にある?お互いに抱いている不満
夫婦が熟年離婚に至る原因の多くは夫にあるといわれています。
たしかに、夫婦生活のなかで長年にわたって不満をいだきながらも我慢に徹していた妻は多いでしょう。
しかし、妻に原因があって熟年離婚に至るケースがないわけでもありません。
夫に原因があるケース
結婚して30年になりますが、半分は別の生活をしている感じです。
夫が若い頃、付き合いなのか?朝帰りと無断外泊、浮気ではないと思っています。
それが直ると今度は地域のボランティアを始め、土日も自分の子供達の行事には一切参加せず。責めると、まじめに地域のことしてるのに怒られる筋合いはないし、子供のこともしょうがないだろ?と…
それから数年経ち、今度は夫の父との途中からの同居。
その後すぐに夫は単身赴任。最近になって、夫の単身生活もあと10年。どんどん老いていく義父。私のパートもあと9年。
そう考えると、今まで私は何の為に結婚したのか?分からなくなり、夫のことは嫌いではないけれど、好きでもない。ずっと孤独だったな…と
新しいパートナーを探して、ほのぼのした人生を過ごしたい。もしそれが出来なくても、1人で自由になりたい。
夫は、もともと束縛人間です。過去にひどい暴力も振るわれ、言葉のハラスメントは酷いです。自覚ないみたいですが、傷つきまくりです。
引用元:Yahoo!知恵袋
家事への不参加、親との同居、束縛や暴力などのハラスメントなどに悩まされる妻は多数です。
熟年離婚の1回目は52歳で、夫の不貞行為が理由で調停→裁判を経て結婚27年目で離婚しました。
その後再婚するも10年目で離婚。理由はモラハラ・価値観の違い・相手がケチ・アルコール依存症・女癖の悪さetcです。
2回目の離婚は再婚2年目に女の存在が浮上し夫に離婚届けを書かせました。
私も署名捺印しましたが、離婚するための準備が整わず離婚届けはお守り状態で私がずっと保管していました。
そして再婚10年目にしてチャンス到来!なんとこの日のために温めていた離婚届を夫に内緒で役所に提出し離婚成立!
夫は寝耳に水。私が引っ越す前日に夫に全てを話して翌日家を出ました。
引用元:Yahoo!知恵袋
不倫夫への不満は熟年だろうが若い年代であろうが同じです。
夫の不倫を許せず熟年離婚に至るケースのなかには、現在進行系の不倫ではなく過去の不倫を原因としているケースも少なくありません。
熟年離婚して実家に帰りました。離婚理由は夫の借金、モラハラ、経済DVで生活費をもらえなかったことです。
まだ、仕事を始めたばかりで給料日が少なく、実家にお金を入れられません。
両親から住んでるんだから生活費を入れろ入れろと毎日言われて辛いです。
もうひとつ仕事を増やしてダブルワークするので待ってというと、納得して黙りました。
夫から経済DVを受けた後、実家でこんなにカネカネ言われるなんてしんどいです。
両親共、元気ですが、介護がいる時は面倒を見るつもりでいましたが、正直言って、実家から離れたいです。
引用元:Yahoo!知恵袋
浪費癖やギャンブルを原因とした借金、生活費を入れないといった経済的DVも離婚原因としては典型的ですが、熟年離婚では我慢してきた時間が長いため妻が抱く離婚への意思はより強固になります。
主人の度重なる浮気・暴言・暴力・思いやりのゼロ・モラハラ・ナルシスト・・・・上げたら切がありません。我慢・我慢の30年間。
主人は私にどんな酷い事をしても離婚するわけ無いと思っています。
主人の浮気がばれ、逆切れし、私に「出てけ!出てけ!」と、私はサッサと出ました。
主人の両親・兄弟・親戚・子供・友人・・すべて主人を嫌い、誰も居ない寂しい主人でしたので、でも、もういいのです。
私は自分の幸せな人生を歩んで生きます。主人が下した決断ですが、私にとって一番良い状態です。
まわりも皆、良い結果だと言ってくれます。
引用元:Yahoo!知恵袋
熟年とはいえ、女性は思いやりを求めるものです。
思いやりを失った夫への不満は募るばかりでしょう。
妻に原因があるケース
私は52歳、妻53歳2人とも浮気などはいっさいありません。子供2人はもう独立しています。
理由としては、家事をほぼしないという事です。
私は離婚がしたいのですが、妻はあまりその気がない様です。家のローンがあと6年残っています。
家を売ってしまえば話は早いのですが、売れるかどうか心配ですし、子供に財産として残してあげたい気があります。
何とか妻を納得させ離婚するとなると、ローン返済は折半となるのでしょうか?
でも自分は家を妻に譲り1人暮らしをしようと考えています。
引用元:Yahoo!知恵袋
家事をしない妻への不満を抱える夫も少なくありません。
子どもの独立や住宅ローンの完済を離婚の契機とする夫も多いようです。
熟年離婚してしまう夫婦の4つの特徴
熟年離婚に至る夫婦にはいくつかの特徴があります。
長年寄り添ってきた夫婦だからこそ抱える悩みに目を向けながら、熟年離婚してしまう夫婦の特徴を挙げていきましょう。
普段からあまり会話をしない
浮気やモラハラ、思いやりを欠いた言動などが原因で夫婦の会話がなくなると、離婚に発展しやすくなります。
問題なのは、熟年となると会話をしなかった時間が著しく長いという点です。
結婚生活が短いうちは、トラブルが起きて会話がなくなっても数日、数週間程度でなんらかの接点から夫婦仲が改善されるケースが少なくありません。
とくに子育て世代の夫婦であれば、育児や学校のことで夫婦が協力しないといけない事柄が多く、子どもに良心の不仲を見せるわけにもいかないので、仲直りするしかないでしょう。
しかし、子育てが終わっている熟年夫婦であれば、夫婦が会話を持たなくても生活は成り立ってしまいます。
ほとんど会話がないまま年単位の時間が流れてしまえば、もはや他人も同然となってしまうのです。
お互いに別々の趣味を持っている(一緒にあまり出かけない)
夫婦が別々の趣味を持っており、それぞれが趣味に没頭していると、夫婦がコミュニケーションを育む時間が激減してしまいます。
若い頃からひとつの趣味に没頭しているパートナーが相手となると、熟年になればもはや「別行動が当然」となるでしょう。
パートナーの存在を必要としない生活が当然になれば、熟年離婚に踏み切りやすくなります。
定年後も夫が家事を手伝わない
働き盛りの夫が家事に参加しない・参加できないのは、一般的にみれば仕方がないことでしょう。
多くの女性は、妻として夫を支えることで家庭を守ります。
ところが、定年退職のあとでも夫が家事に協力を示さないと「やっと少しは楽になれる」と期待していた妻の失望につながり、熟年離婚のリスクが高まりまるでしょう。
相手の親と昔から仲が良くなかった
常に離婚理由の上位にランクインするのが「相手の親との不仲」です。
そして、熟年夫婦にとって相手の親との不仲は若い頃と比べると致命的なトラブルになり得ます。
昔から相手の親との仲が悪いと、これまでに数々の我慢を強いられてきたはずです。
「パートナーのため」「子どもたちのため」と我慢してきたことも多いでしょう。
しかも、親が介護を必要とする年齢に達していれば、不仲のうえに介護という重荷も負うので、熟年離婚を選択する夫婦も増えてしまいます。
熟年離婚を考えたら必ず確認しておくべき5つのこと
熟年離婚を考え始めたら『離婚』に関する基本的な知識をしっかりと学んでおくべきです。
離婚に関する5つの確認事項を挙げていきましょう。
法定離婚事由
夫婦のお互いが離婚に同意すれば『協議』による離婚が可能です。
多くの夫婦が話し合いによって離婚しています。
しかし、夫婦間での協議が整わない場合は『調停』や『裁判』によって離婚することになるでしょう。
法律上の離婚が認められるには、民法第770条に定められている『法定離婚事由』に該当する必要があります。
民法第770条(裁判上の離婚)
1.夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
一 配偶者に不貞な行為があったとき。
二 配偶者から悪意で遺棄されたとき。
三 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。
四 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
五 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。2.裁判所は、前項第一号から第四号までに掲げる事由がある場合であっても、一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却することができる。
引用元:民法|e-Gov
パートナー以外との不貞行為、生活費を渡さない、パートナーが行方不明、重度の精神疾患から回復しない、その他婚姻を継続し難い重大な事由がある場合は法律上の離婚が可能です。
これらに該当しない場合は、一方が離婚に反対している限り法律上の離婚が認められません。
離婚の理由として常に上位にランクインしている「性格の不一致」は法定離婚事由にあたらないため、基本的には離婚が認められないのです。
財産分与
夫婦が長年の夫婦生活によって共同で築いた財産は、離婚の際に財産形成の貢献度に応じて分配されなければなりません。
これを『財産分与』といいます。
財産分与できるもの
財産分与には3つの種類があります。
- 清算的財産分与……夫婦が婚姻中に形成した財産の清算
- 扶養的財産分与……離婚によって困窮する一方の扶養
- 慰謝料的財産分与……離婚によって負わせた精神的苦痛に対する慰謝料
一般的には、この3つのうち清算的財産分与を指します。
清算的財産分与の対象となるのは、夫婦が婚姻中に協力して形成・維持してくれた共有財産です。
共有財産は名義に縛られません。
マイホームや貯蓄、有価証券、退職金などは、共有財産として財産分与の対象になります。
持ち家の財産分与
持ち家は物権やローンの名義にかかわらず共有財産として財産分与の対象です。
貯蓄や有価証券のように額面のある財産はスムーズな分与が可能ですが、持ち家のように「分配する」のが難しい場合は一般的に次の方法で分配します。
- 慰謝料相当分も含めて一方に譲渡する
- 一方に譲渡したうえで、譲渡額に相当する金銭の支払いを受ける
- 売却して現金を分配する
熟年離婚のケースでは、とくに妻が「住み家は維持したい」と考えることが多く、しかもまとまった資産をもつ妻は少ないので、①を選択するのが一般的でしょう。
あるいは、マイホームを清算して新しい生活や老後の支えを得るために③を選択する夫婦も少なくありません。
受取り前の夫の退職金について
退職金はあくまでも「働いてきた個人」に支払われるものですが、給与の後払いとしての性質をもつ以上は財産分与の対象です。
この場合、離婚時においてすでに退職金が支払われているか、それともまだ退職金が支払われていないのかによって考え方が変わります。
すでに支払われている場合は実際の金額によって分配を考えますが、まだ支払われていない場合は「確実に退職金を得られるのか?」によって分配の可否を判断することになるでしょう。
将来得られる退職金額が明らかでない場合は「いま退職した場合の退職金額」で分与額を計算することになり、熟年離婚のように退職が近いケースでは「将来の退職金額」での計算が基本です。
年金分割
離婚後も配偶者による年金保険料の納付実績の一部を分割することで配偶者が年金を受給できる制度を『年金分割』といいます。
2004年に導入された制度で、離婚によって收入額が激減する一方の老後生活を保護するものです。
ただし、年金保険料の納付者が自営業者や農業従事者などの国民年金加入者であった場合や、保険料の納付期間が25年に満たない場合は年金受給資格が発生しないので年金分割もできません。
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慰謝料請求できるか
「離婚の際は慰謝料を請求できる」と考える方は多数ですが、離婚に際する慰謝料請求が認められるのは法定離婚事由にあたる場合と考えるのが一般的です。
たとえば、不貞行為・DV・悪意の遺棄などがあれば慰謝料請求が可能ですが、単なる性格の不一致を理由とした離婚では慰謝料請求が認められないか、あるいは低額の請求しか認められないと考えておきましょう。
離婚後の子供との関係
子どもが未成年者であれば、夫婦のいずれか一方が親権者となります。
ただし熟年離婚では、親権を考えなければならないケースは多くないはずです。
すでに子どもが独立してそれぞれの家庭を築いているのであれば、離婚後も子どもとの関係を継続できるでしょう。
離婚後の仕事や生活
離婚後は、仕事や收入・生活が大きく変化します。
熟年離婚をした夫にとっては当然のように受けてきた日常生活の支えを失い、とくに小規模の個人事業主などは仕事と生活の両立がどれだけ困難であるのかを思い知らされるはずです。
妻にとっては当然だと思っていた金銭的な保護を失い、生活への不安を強く感じるようになります。
家事を含めた日常生活への取り組みや生活費の確保など、これまでとは大きく事情が変化することを覚悟して、離婚後の生活を整えていかなくてはなりません。
離婚慰謝料や財産分与などの話し合いにおいては、弁護士などの専門家に相談するとスムーズです。公正証書の作成などの面でも心強いでしょう。
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熟年離婚をして後悔する前に知っておきたい熟年離婚のデメリット
熟年離婚には大きなデメリットが伴います。
あとで後悔しないためにも、熟年離婚によって背負う不利益や問題を確認しておきましょう。
生活面における孤独感
「パワハラ夫から解放されたい」「家事をしない妻とは離れたい」と考えて熟年離婚に踏み切ったとしても、いざ離婚をしてしまえば孤独を感じることになるのは間違いありません。
思いがけずパートナーの存在が心の拠りどころになっていたと気付かされるでしょう。
離婚後の経済的な問題
離婚に踏み切ったあとは、夫・妻のどちらも経済的な問題を抱えることになります。
夫は慰謝料の負担や財産分与によって資産が目減りしてしまい、妻は安定した收入の柱を失うのです。
生活水準によって差がありますが、ゆとりのある老後を過ごすには3,000万円以上の資産が必要だといわれているので、経済的な問題を解決できるのかどうかをしっかりと検討したうえで熟年離婚に踏み切るべきでしょう。
相手の親の財産の相続権を失う
離婚すると、配偶者が相続するはずの財産が得られなくなります。
パートナーの実家がとくに豊富な資産を持っていて将来の相続を期待していたなら、その計算はご破産になってしまうことは覚悟しなければなりません。
病気になったとき助けてくれる人がいない
熟年離婚によるもっとも大きなデメリットは、病気や怪我などを負った際に「助けてくれるパートナーがいない」という点でしょう。
持病がある方なら、日常生活におけるパートナーの存在がなくなるのがどれほどつらく大変なことなのかわかるはずです。
発作的な症状をもつ方にとっては生命を左右する問題なので、慎重に判断しなくてはなりません。
熟年離婚をスムーズに進めるための準備と流れ
熟年離婚をスムーズに進めるためには、綿密な準備が必要です。
離婚の流れに照らしながら、熟年離婚を成功させるためのポイントを解説しましょう。
相手に離婚したいと伝え、同意を得る
まずは相手に「離婚したい」という意思をはっきりと伝えて同意を得ましょう。
長年にわたって離婚の意思などはないように振る舞っていたのであれば「なにを今さら」と冗談かのようにあしらわれてしまうケースも多いので、時間をかけてでも明確な意思を伝えなくてはなりません。
財産分与など離婚条件について話し合う
婚姻生活が長い夫婦は、共同で築いてきた財産が多いため財産分与についても相手の納得が得られるようにしっかりと話し合う必要があります。
さらに、慰謝料、離婚後の生活費の補助などについても協議を重ねて、離婚条件を整えましょう。
条件面について決まったら公正証書を作成する
離婚の条件がお互いの合意のもとで整ったら、書面でその証拠を残しておくべきです。
ただし、自作の離婚協議書や念書・覚書といった類の書類は、法的な効力に不安が残ります。
離婚の諸条件に関する合意書面は、公正証書として作成・保管するのが最善策です。
文面に強制執行についての条項を加えておけば、慰謝料の不払いなどがあった場合でも給料・財産の差押えがスムーズに進みます。
話し合いが成立しない場合は調停を申し立てる
ここまでの流れは、あくまでも夫婦間の協議で離婚に合意できた場合です。
どちらか一方が「離婚したくない」「財産分与に不満がある」といった場合は、家庭裁判所で『調停』の手続きを取ることになるでしょう。
調停は、家庭裁判所の調停委員を間にはさんだ話し合いを進める手続きです。
話し合いなのでお互いが譲らない場合は不調に終わることもありますが、調停によって決まった結論は調停調書という書面にまとめられて、裁判の判決と同じ効果を持つことになります。
離婚裁判で争う
調停でも離婚の可否や条件が整わなかった場合は、離婚裁判によって決着をつけるしかありません。
裁判官に離婚の可否を問い、諸条件も裁判所からの命令として決定されます。
なお、話し合いではまったく進展しないので「調停をせずにいきなり離婚裁判をしたい」と希望しても、家庭裁判所は受け付けてくれません。
これを『調停前置主義』といい、離婚問題のように公開の法廷は好ましくなく当事者がお互いに譲歩して円満・自主的に解決するほうが望ましい場合には、調停を経た後に裁判へと移行することになります。
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