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お金がない人でも頼める弁護士って?トラブル別に弁護士費用も紹介

法律トラブルに巻き込まれ、弁護士に解決を依頼したいけれど、「お金がなくて頼めない…」と困っている方もいるでしょう。

「どこかに高い費用を支払わなくても頼める弁護士はいないだろうか…」などと、わらにもすがる気持ちで探している方もいるかもしれません。

実際には、お金がなくても弁護士に依頼できることもあります。

一定の資力基準を満たせば、法テラスの立て替え制度を利用でき、刑事事件であれば国選弁護人の弁護士費用は無料です。

また、債務整理で過払い金があるのなら、その分で弁護士費用をカバーでき、実質無料で依頼できるケースもあるでしょう。

この記事では、 お金がない人が頼める弁護士を紹介するほか、弁護士費用の基礎知識や相場について紹介します。

費用面が心配で、弁護士への依頼を躊躇しているなら、ぜひ参考にしてください。

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交通事故(被害者用)
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ネット誹謗中傷
【対応内容】掲示板の投稿削除、発信者情報開示請求、名誉毀損など

お金がない人が頼める弁護士とは

お金がない人でも弁護士に頼んで解決してもらう方法はあります。

法テラスに相談すれば、資力基準を満たすなら弁護士費用の立て替え制度を利用でき、事件の種類によっては弁護士費用がかからないケースもあります。

法テラスの弁護士費用立て替え制度の利用

法テラスとは、国によって設立された法的トラブル解決のための総合案内所です。

法律トラブルに巻き込まれてしまったときに相談すれば、法制度に関する情報提供や専門の相談機関を教えてもらえるほか、困窮によって弁護士への相談や依頼が難しい方のために民事法律扶助制度を実施しています。

民事法律扶助制度を利用すれば、弁護士に無料で法律相談ができるほか、弁護士費用の立て替え制度を利用して、事件解決の依頼もできます。

ただし、利用できる方は限られており、法テラスの定める資力基準を満たさなくてはいけません。

法テラスの定める資力基準は、次のとおりです。

弁護士費用立て替え制度を利用するための資力基準

法テラスの立て替え制度を利用するためには、下記の収入要件と資産要件の両方を満たす必要があります。

収入要件と資産要件は、それぞれ以下のとおりです。

なお、収入要件中の「生活保護の基準に定める一級地」については法テラスの下記ページで確認できます。

【参考】法テラス|生活保護の基準に定める一級地

【収入要件】

  • 東京・大阪など「生活保護の基準に定める一級地」に在住の場合

同居家族の人数

手取り月収の基準

1人

20万200円以下

2人

27万6,100円以下

3人

29万9,200円以下

4人

32万8,900円以下

以下、同居家族が1人増えるごとに3万3,000円を加算。

  • 「生活保護の基準に定める一級地」以外に在住の場合

同居家族の人数

手取り月収の基準

1人

18万2,000円以下

2人

25万1,000円以下

3人

27万2,000円以下

4人

29万9,000円以下

以下、同居家族が1人増えるごとに3万円を加算。

  • 東京・大阪など「生活保護の基準に定める一級地」に在住で家賃または住宅ローンを負担している場合

同居家族の人数

手取り月収の基準

1人

25万3,200円以下

2人

34万4,100円以下

3人

38万4,200円以下

4人

42万900円以下

以下、同居家族が1人増えるごとに3万3,000円を加算。

  • 「生活保護の基準に定める一級地」以外に在住で家賃または住宅ローンを負担している場合

同居家族の人数

手取り月収の基準

1人

22万3,000円以下

2人

30万4,000円以下

3人

33万8,000円以下

4人

37万円以下

以下、同居家族が1人増えるごとに万円を加算。

【資産要件】

資産とは申込者の現金、預金、不動産など資産の合計額を指します。

同居家族の人数

資産合計額の基準

1人

180万円以下

2人

250万円以下

3人

270万円以下

4人

300万円以下

なお、将来的に負担すべき医療費や教育費を名目とした出費がある場合は、相当分が控除されます。

また、資力基準を満たすかどうかは、下記ページでもチェックできます。

【参考】法テラス|要件確認体験ページ

刑事事件の国選弁護人の費用は不要

家族や身近な方が刑事事件で逮捕、勾留されてしまい、弁護士を探しているなら国選弁護制度を利用できます。

国選弁護制度とは、逮捕、拘留された被疑者や起訴された被告人が、経済的困窮を理由に弁護士を選任できない場合に利用できるものです。

国に弁護士費用を負担してもらったうえで、選任された弁護士に弁護活動をしてもらうことができます。

債務整理なら過払い金が多ければ弁護士費用をカバーできる

過払い金の回収が見込める債務整理であれば、回収した過払い金で弁護士費用をまかなえる可能性もあります。

しかし、過払い金額は特殊な計算方法を用いて算出するため、返還される額の目安はご自身ではなかなかわかりません。

借金問題で悩んでいる場合は、無料相談などを利用して弁護士に相談し、過払い金の有無や回収が見込める金額を確認してみるのがよいでしょう。

弁護士費用についての基礎知識

一口に弁護士費用といっても、その内訳はいくつかの費用から成ります。

どのような費用をどのタイミングで支払うのかを知れば、お金のめどを立てやすいこともあるでしょう。

また、法律事務所によっては、経済的に厳しい方のためのサービスを用意しているところもあるため、うまく活用するのもよいでしょう。

弁護士費用の内訳

「弁護士費用」に含まれる費用には、以下のようなものがあります。

着手金

弁護士に依頼した際に支払う費用です。事件の結果にかかわらず、返金されることはありません。

中には、着手金を無料としている事務所もありますが、その分報酬金が通常よりも高く設定されていることもあるため、よく確認したほうがよいでしょう。

報酬金

事件解決後に成功報酬として支払う費用です。報奨金は、依頼者が得た経済的利益を元に算出されます。

民事事件であれば、経済的利益の2~16%程度に設定されている事務所が多いでしょう。

具体的な金額の目安を知りたい場合は、相談・依頼時に弁護士に確認することをおすすめします。

また、報酬金は敗訴したり交渉が成立しなかったりした場合など、依頼者が経済的利益を得られなければ請求されません。

実費

弁護士が事件解決のための業務で、実際にかかった費用のことで、郵送費や交通費などが含まれます。

事件終了時に報酬金とあわせて請求されるケースが多いでしょう。

日当

日当とは、弁護士が裁判所や交渉先など、事務所以外の場所へ赴いた際に請求される費用です。

半日で3万~5万円程度、1日で5万~10万円程度に設定しているところが多いでしょう。

事務所によっては、遠方でない限り、請求しないところもあります。

相談料

依頼前に弁護士に相談した場合にかかる費用です。その相場は30分5,000円程度でしょう。

相談料は無料であることも

相談料は、その場で弁護士に依頼すれば、無料になる場合がほとんどです。

また、初回30分に限り無料としているところも多くありますので、うまく活用するとよいでしょう。

【関連記事】弁護士に無料法律相談ができるのはどこ?電話相談・24時間相談受付の窓口を紹介

分割払いに対応してくれる事務所もある

弁護士費用の分割払いに応じてくれる事務所も少なくありません。

ホームページにその旨を記載しているところもありますし、記載がなくても弁護士に相談すれば対応してくれるケースもあるでしょう。

弁護士費用について心配な点は、相談時に遠慮なく確認しておくことをおすすめします。

【トラブル別】弁護士費用の相場

事件の内容によって、必要になる弁護士費用は異なります。ここでは、弁護士費用の相場をトラブル別に紹介します。

金銭トラブル

お金の貸し借りなど、金銭トラブルの解決を弁護士に依頼した場合の費用目安は、以下のとおりです。

【内容証明郵便の送付のみの場合】

3万円前後

【訴訟の場合】

着手金:経済的利益の8%程度

報酬金:経済的利益の10%程度

(例:訴額300万円の訴訟の場合)

着手金:20万円前後

報酬金:30万円前後

交通事故

交通事故の場合、着手金については事件の複雑さ、報酬金については依頼者が最終的に得られた経済的利益のほか、訴訟にかかった労力などが影響します。

そのため、個々のケースに応じて金額は異なるでしょう。

着手金については、被害者救済の観点から、ほかの事件よりも低めに設定している弁護士が多い傾向にあります。

交通事故の弁護士費用の目安は以下のとおりですが、依頼時はあらかじめ弁護士に見積もりを確認するほうがよいでしょう。

【訴訟の場合】

着手金:経済的利益の6%程度

報酬金:経済的利益の12%程度

(例:訴額500万円の訴訟の場合)

着手金:30万円前後

報酬金:60万円前後

離婚

離婚事件を弁護士に依頼する場合の費用の目安は、以下のとおりです。

ただし、事件解決までに要する労力や内容の複雑さ、相手方への請求金額によって幅があります。

あらかじめ弁護士に確認してから、依頼するほうがよいでしょう。

【協議離婚の場合】

着手金・報酬金合計:20万~60万円程度

【離婚調停の場合】

着手金:20万~30万円前後

報酬金:20万~30万円前後

【離婚訴訟の場合】

着手金:30万円前後

報酬金:20万~50万円前後

不貞

配偶者の不貞による慰謝料請求に関する弁護士費用の目安は、以下のとおりです。

慰謝料を請求する側も、請求される側も、金額の目安はあまり変わらないでしょう。

【訴訟の場合】

着手金:20万~30万円前後

報酬金:経済的利益の10%程度

遺産分割

遺産分割調停を弁護士に依頼する場合の費用の目安は、以下のとおりです。

争いの内容や依頼者の得た経済的利益によって変動します。

【調停の場合】

着手金:30万~50万円前後

報酬金:経済的利益の2~3%程度

債務整理・破産

債務整理や破産手続きの弁護士費用の目安は以下のとおりです。

任意整理や個人再生手続き、破産手続きの場合は報酬を請求しない弁護士も多くいます。

弁護士に依頼する前に、費用の目安を確認するほうがよいでしょう。

【過払い金訴訟の場合】

着手金:経済的利益の5~10%程度

報酬金:経済的利益の15~20%程度

【任意整理の場合】

着手金:10万~20万円前後

報酬金:0~10万円前後

【個人再生手続きの場合】

着手金:10万~40万円前後

報酬金:0~20万円前後

【個人破産の場合】

着手金:20万~30万円前後

報酬金:0~20万円前後

労働問題

労働問題のうち、不当解雇や残業代請求の解決を弁護士に依頼した場合の費用の目安は、以下のとおりです。

具体的な金額は事件の内容などによって異なります。あらかじめ弁護士に見積もりを確認してから依頼するのがよいでしょう。

【不当解雇の場合】

着手金:0~30万円前後

報酬金:経済的利益の15~30%程度

【残業代請求の場合】

着手金:0~10万円程度

報酬金:経済的利益の15~30%程度

弁護士に依頼したいけれどお金がない場合によくある質問

法律トラブルに巻き込まれ、たいへんな思いをしていると「お金はないけれど、何とかして弁護士に依頼したい」と誰しも考えるものです。

そのようなときによくある質問と、その回答を紹介します。

できるだけ弁護士費用を抑えるコツはありますか?

弁護士費用の高低は、トラブルの複雑性や解決に要する労力に影響されます。

そのため、問題が複雑化する前に相談することが、弁護士費用を抑えるための一番のコツといえるでしょう。

場合によっては、弁護士に内容証明郵便を送ってもらうなど、断片的に依頼するだけで解決するかもしれません。

その場合の弁護士費用は数万円程度で済みます。

また、無料相談をうまく活用するのもよいでしょう。

弁護士に解決を依頼するつもりなら、複数の弁護士に相談して見積もりを取り、費用を比較するのも有効です。

弁護士費用を踏み倒すとどうなりますか?

あまりに経済的余裕がないために弁護士費用の踏み倒しを考える方もいるようですが、踏み倒しはできないと考えたほうがよいでしょう。

着手金の支払いをしなければ、弁護士は業務にかかりませんし、支払い途中であれば業務を中断したり、代理人を辞任したりする可能性もあります。

また、事件解決後の報酬金を支払わなければ、何らかの法的手段をとるかもしれません。

いずれにせよ、踏み倒しては何のメリットも得られないため、途中で費用を支払えなくなったら、正直に弁護士に相談しましょう。

何らかの対応策を考えてくれるはずです。

破産申し立てをしたいが弁護士費用もない…どうすればいい?

まずは、法テラスの民事法律扶助制度を利用できないか確認しましょう。

法テラスの定める資力基準を満たせば、弁護士費用の立て替え制度を利用して弁護士に依頼できます。

それが難しいのであれば、何らかの方法で弁護士費用を捻出できないか、いま一度確認してみましょう。

処分して支払いに充てられる財産はないか、過払い金はないかなどをチェックします。

過払い金がある可能性は高いものの、その金額がわからない場合は、弁護士に相談してみるのがおすすめです。無料相談を活用すれば、費用もかかりません。

そのほか、分割払いに対応してくれる事務所を探してみるのもよいでしょう。

無理のない金額で返済できるよう相談にのってくれる事務所も多くあります。

お金はないけれど法テラスを利用できるほどではない…どうすればいい?

「経済的に余裕がなく、弁護士への依頼を躊躇しているが、法テラスの利用はできない」という方は、分割払いに対応してくれる法律事務所を探してみるとよいでしょう。

対応してもらえるかどうかは、ホームページに記載している事務所もありますが、相談に訪れた際に確認すれば対応してくれるところも多くあります。

まずは、各法律事務所が実施している無料相談を活用し、相談に行ってみるとよいでしょう。

まとめ|悩んでいるならお金がない人でも頼める弁護士に早めに相談

お金がなくても弁護士に依頼できます。

基準を満たすなら法テラスの立て替え制度によって弁護士に依頼できるほか、一般の法律事務所でも、弁護士による無料相談や分割払いに対応しているところも多くあります。

特に、弁護士費用は事件の複雑さや要する労力によって決まるため、問題が複雑化する前に依頼するのがおすすめです。

法律トラブルに巻き込まれたら、一人で悩み続けず、お金がない人でも頼みやすい弁護士を探して早めに相談しましょう。

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