弁護士への相談や弁護士への依頼には『費用面の不安』がつきものです。
日本弁護士連合会による調査では、法律事務所への相談を前にためらいを感じた人のうち「費用がわからない」と答えた人が69.4%、「相談料が高額」と回答した人が38.8%(複数回答可)でした。
高額を請求されるのではないか、相談料を支払うといま現在の生活に響くのではないかといったように、費用面の不安が強いことがわかりますね。
夫婦の離婚問題で「弁護士のアドバイスがほしい」「自分だけでは解決できないから弁護士に助けてほしい」と望む方は多数です。しかし、いざ弁護士への相談・依頼となると、どうしても費用面の不安を感じてためらってしまうのも当然でしょう。
とくに、夫が収入の基盤となっている夫婦で、あなたが女性だった場合には、費用面の不安はさらに大きなものになります。
実際に相談・依頼したところ、想定を超える高額の請求に驚いてしまう方も少なくないので、事前に「どのくらいの費用がかかるのか?」を知っておくことは大切です。
そこでこの記事では、離婚問題の解決を弁護士に依頼した場合の費用相場を解説します。弁護士費用を安く抑えるためのポイントも紹介していますので、弁護士に依頼する前の参考にしてください。
離婚問題解決のために弁護士に依頼したいけど、費用がいくらかかるか気になっていませんか?
結論から言うと、かかる費用は弁護士の無料相談で知ることができます。依頼するか決めていなくても、まずは相談してみることが、あなたの悩みを解決することにつながるでしょう。
弁護士に相談・依頼すると、以下のようなメリットを得ることができます。
- 離婚問題解決にかかる費用を教えてもらえる
- 離婚の手続きについてアドバイスを得られる
- 依頼すれば、獲得金額が増える可能性がある
- 依頼すれば、より有利な条件での離婚を見込める
ベンナビ離婚では、離婚問題を得意とする弁護士をあなたのお住まいの地域から探すことができます。無料相談・電話相談などに対応している弁護士も多いので、まずはお気軽にご相談ください。
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【ケース別】離婚問題を弁護士に依頼したらかかる費用相場と費用の内訳を解説
夫婦が離婚する際には、これまでの関係を整理するためにさまざまな点の取り決めが必要です。
離婚にあたって夫婦間でどのような点に争いがあるのかによって依頼の難易度が異なるため、弁護士費用にも差が生じます。
おもな争点別の弁護士費用の相場は次のとおりです。
相談料 |
着手金 |
成功報酬 |
|
離婚手続き |
1時間5,000円~10,000円程度 初回相談料が無料の事務所もあります。 |
25~40万円 |
30~50万円 |
婚姻費用 |
5万円 |
20~30万円 +獲得額の11% |
|
親権 |
25~30万円 |
30~40万円 |
|
養育費 |
25~30万円 |
20~30万円 +将来の2ヵ月分 |
|
財産分与 |
5万円 |
20~30万円 +獲得額の5.5~11% |
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慰謝料 |
5万円 |
20~30万円 +獲得額の11% |
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面会交流 |
20万円 |
50~60万円 |
なお、ここで挙げたのは、あくまでも相場です。弁護士費用には一律の料金表は存在しませんが、おおむねここで挙げた金額に近い弁護士費用が発生します。
実際の弁護士費用は事務所によって異なるので、参考程度に理解しておきましょう。
相談料について
相談料は弁護士に法律相談をしたときに発生する費用です。
「相談しただけでも費用が発生するの?」と感じる方は少なくないかもしれません。しかし、離婚に関する法律や実務について多くの知識を蓄えている弁護士からアドバイスを得られれば、問題解決に向けて大きく前進できることもあるのです。
弁護士への相談はカウンセリングのような悩みを聞いてもらうものにとどまらず、『弁護士の知識や経験談を享受するための費用』でもありますから、決して高いものではないでしょう。
着手金について
弁護士費用の柱のひとつに着手金があります。
着手金とは、弁護士にトラブル解決を依頼したときに発生する頭金のようなものです。弁護士に法律実務に取り組んでもらうことに対する費用をイメージすると理解しやすいでしょう。
弁護士との契約は、着手金の支払いと同時に結ばれます。ひとたび支払った着手金は、依頼内容の成功・失敗にかかわらず返還されません。
成功報酬について
弁護士の活動によって依頼が成功した場合に発生する報酬金が成功報酬です。
成功報酬は依頼する項目ごとに設定されていることが通常です。つまり、養育費と親権トラブルについて依頼した場合には、それぞれで別途での成功報酬を支払います。
また、『成功報酬』という名前からもわかるとおり、仮に弁護士の活動によって結果が得られなかった場合には、成功報酬は支払う必要はありません。
もっとも、成功には一部成功の場合も含まれる可能性があります。依頼前に何を成功の定義とするかについては十分に説明を求めるとよいでしょう。
その他費用について
弁護士費用は、相談料・着手金・成功報酬の3本柱で成り立っています。そのほか、依頼の遂行に際して発生する費用も負担しなくてはなりません。
日当
弁護士が事務所外で活動した際の費用です。
相手との交渉の場や裁判所に出向いた場合などに発生しますが、「着手金に含む」として日当を請求しない事務所もあるようです。
実費(事務手数料)
裁判所への申立て手数料、郵便物の切手代、裁判資料の謄本代、コピー料金、交通費など、依頼遂行に際して発生したさまざまな諸費用は実費として請求を受けます。
弁護士費用を安く抑える3つのポイント
弁護士費用は決して安いものではありません。
これから離婚を控えていると「いまムダな出費をするわけにはいかない」と節約を第一に考えている方も多いはずです。
できるだけ弁護士費用を安く抑えるために、ここで挙げる3つのポイントに注目しましょう。
無料相談を活用する
弁護士への依頼において最初のハードルとなるのが『相談料の発生』です。
「弁護士のアドバイスがほしい」と感じていても、1時間あたり5,000~1万円もの相談料を支払わなければならないと思うと、ためらってしまうのも仕方がありません。
そのような方が相談しやすい環境をつくるために、初回の相談料を無料とする、分野に応じて何度でも無料とするといったサービスを用意している事務所が増えています。
また、そのまま正式依頼の運びとなれば相談料が発生せず、契約中は何度でも相談無料としている事務所もあります。
相談だけでも何度か利用すれば数万円の負担になるので、無料相談を上手に活用すれば節約につながります。
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着手金無料の事務所を選ぶ
相談料の次のハードルとなるのが『着手金の支払い』でしょう。弁護士に相談したうえで「正式に依頼したい」と感じても、最初に高額の着手金を用意しなければなりません。
とくに離婚問題を抱えている女性であれば、まとまった金額の支払いができる方は少ないはずです。ながらく主婦として家庭を守ってきた方なら、自由に使えるお金はもちあわせていないかもしれません。
もっとも、法律事務所のなかには『着手金無料』としているところも少なからずあります。着手金無料なら、費用面の負担を気にすることなく依頼できるでしょう。
ただし、着手金無料とは『着手金分の利益は要らない』という意味ではありません。着手金を求めない代わりに、その分、成功報酬が高額になります。
着手金無料で依頼すると、着手金+成功報酬の合計額よりも少し割高になるように設定されている事務所もあるようです。
早い段階で弁護士に依頼する
弁護士費用を節約するうえでとても大切なのは「早い段階で依頼すること」です。意外に感じるかもしれませんが、相談・依頼が遅くなって後悔する方がたくさんいるという事実を覚えておいてください。
離婚問題を抱える夫婦の多くは、まず「できるだけ話し合いで解決したい」と考えます。当事者間での話し合いが前進しなければ、次は親や知人などを間に立てた「第三者を交えた話し合いで解決」を目指すでしょう。
こうしている間に、離婚だけはお互いが合意しても、慰謝料・親権・養育費・財産分与などの点で譲らず争いになり、はじめて弁護士に相談する…といった流れの方が多数です。なかには「とにかく早く離婚したい」という勢いだけで、大切な取り決めをしないまま離婚届を提出してしまう方もいます。
このような状態になると、弁護士に依頼するのは「慰謝料請求だけ」「親権獲得と養育費だけ」「財産分与だけ」といったかたちになるでしょう。
弁護士に離婚問題の解決を依頼すると、項目別にそれぞれ着手金・成功報酬が発生することがあります。ところが、離婚手続きとセットで依頼するとそれぞれの着手金・成功報酬をまとめてお得に依頼できる事務所がありますから、できるだけ初期段階で依頼すると弁護士費用を安く抑えられるかもしれません。
無料相談の機会を活用して、できるだけ早い段階で弁護士に相談・依頼することをおすすめします。
弁護士費用が高くて払えない…支払いが難しい場合の対処法
無料相談の機会を活用したり、着手金無料の事務所を利用したりと手を尽くしても、やはり弁護士費用の負担は軽いものではありません。
負担を軽くしても「やはり高額なので支払いが難しい」という方もいるでしょう。
ここでは、弁護士費用の支払いが難しい場合の対処法を解説します。
依頼時に支払いが難しい場合の対処法
離婚問題の解決を正式に依頼すると、その段階で着手金の支払いが発生します。
着手金無料の事務所が見つからない、どうしても解決を任せたい弁護士が決まっているけど着手金無料ではないといった場合は、なんとかして着手金を用意しないといけません。
親族に相談する
ご自身で着手金を用意できないなら、まずは親・兄弟姉妹といった身内の方に援助をお願いしてみましょう。
消費者金融でお金を借りたり、クレジットカードのキャッシング枠を利用したりといった方法でもお金は用意できますが、15~18%程度の利息が発生します。
たとえば、着手金30万円を年利18%・返済期間24ヵ月で借り入れると、毎月約15,000円の返済で最終返済額は約360,000円になるので、6万円も余計な出費を増やしてしまうのです。
離婚後の生活を考えれば余計な出費はできるだけ抑えたいところ。まずは利息がかからない方法を検討しましょう。
法テラスの立替制度を利用する
身内の方に相談しても援助が得られない場合は、法テラスに相談してみましょう。
法テラスとは、国が設立した法的トラブル解決のための総合案内所です。法的トラブルの解決に必要な情報とサービスを提供することを目的とした機関で、もちろん、離婚問題もサポートしてもらえます。
着手金が用意できない場合は法テラスの『立て替え制度』の利用に対応している法律事務所もあります。弁護士への支払いは法テラスが立て替えて、無理のない範囲で法テラスに分割返済する仕組みになっています。
もっとも、利用にあたっては、法テラスの定める収入基準・資産基準の2つを満たさなければならず、法テラスによる審査もあります。まずはホームページを閲覧し、上記2つの基準をクリアするか確認しましょう。
解決後の支払いが難しい場合の対処法
弁護士のサポートによって依頼が解決できると成功報酬が発生します。慰謝料・婚姻費用・財産分与・養育費を一括払いしてもらえれば、獲得したお金から成功報酬を支払えるのでとくに問題はないでしょう。
問題となるのは、離婚の実現や親権・面会交流権の獲得といったトラブルを依頼したケースです。
そういったときには、成功報酬について、分割払いに応じてもらえるか確認してください。かならず分割払いに応じてくれるというわけではありませんが、相談の際に成功報酬の負担にも不安があることをしっかりと伝えてみましょう。
費用面の負担が気になって依頼が遅れてしまうことは、あなたにとって大きな不利益になります。この点は弁護士側も十分に承知しているので、柔軟な対応を取ってくれる可能性もあるでしょう。
離婚相手に弁護士費用を請求できる?支払い時の注意点
浮気や不倫などの不貞行為、DVなど、離婚の原因が配偶者側にあった場合は、弁護士費用を「相手方に負担してもらいたい」と考える方もいるでしょう。
「どうせ相手が悪いのだから、あとで相手に請求してもらおう」と考えて弁護士に依頼しても、弁護士費用は依頼した人が自分で負担するのが普通ですので要注意です。
料金を支払うタイミングが違うことがある
原則としては自分の弁護士費用を自分で支払うのがルールですが、例外もあります。相手に不法行為があって慰謝料を請求する場合は、請求額に10%程度の弁護士費用の上乗せが可能になることがあります。
ただし、この方法ではお金を手にするタイミングが「慰謝料を獲得したとき」になります。着手金は契約のときに支払いが発生するので、まだ慰謝料を獲得できていないタイミングでは相手の負担は期待できません。
そのため、相談料と着手金については、一時的に自己負担しておく必要があります。
弁護士費用を相手に支払ってもらうのは難しい
弁護士費用をお互いが自己負担するというのは、あくまでも法律や裁判上の原則です。相手が「こちらで全額負担する」と了承すれば、すべての負担を相手に任せることも許されます。
ただし、離婚後の生活を考えれば、相手も「できるだけ負担を軽くしたい」と考えるのが当然なので、任意の交渉で負担を了承してくれる可能性はきわめて低いでしょう。
たとえば、相手のほうが積極的に離婚を望んでいて「弁護士をつけてくれ」と懇願している、相手が会社経営者などで資力に余裕があるといった特殊なケースに限定されると考えるべきです。
現実的には、相手に弁護士費用を負担させるのは難しいと考えておいたほうがベターです。
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離婚調停や裁判になったら何に費用がかかる?離婚の費用一覧
離婚には3つの種類があります。
- 協議離婚
- 調停離婚
- 裁判離婚
協議離婚とは、夫婦のお互いが話し合って合意したうえで離婚届を提出する方法です。離婚する夫婦のおよそ90%が協議離婚しています。
残る10%のうち、9%が調停離婚、1%が裁判離婚です。これらは、どちらも裁判所の手続きを経て離婚が確定します。
調停・裁判になった場合は、協議離婚の場合よりも弁護士費用が高額になるのが一般的です。ここでは、ケース別で実際にかかる費用をみていきましょう。
離婚調停の場合
離婚調停とは、家庭裁判所の調停委員を介して当事者同士が話し合いによって解決する手続きです。
つまり、家庭裁判所に対する手続費用がかかります。
支払先 |
項目 |
内容 |
金額 |
弁護士 |
相談料 |
弁護士への法律相談費用 |
1時間あたり 5,000~1万円 |
着手金 |
正式に依頼した際の頭金 |
20~25万円 |
|
成功報酬 |
依頼が成功した際の報酬金 |
30~100万円 |
|
日当 |
弁護士が裁判所に出向いた際の日当 |
1日・1回あたり 3~5万円 |
|
実費 |
コピー費用など |
1~3万円 |
|
裁判所 |
手数料 |
申立書に添える収入印紙 |
1,200円 |
予納郵券 |
裁判所からの郵便物を送付するための郵送料 |
1,000円程度 ※裁判所によって異なる |
|
その他 |
戸籍謄本 |
裁判所に提出する戸籍謄本の交付料 |
450円 |
合計 |
60~80万円 |
これは「離婚手続き」を弁護士に依頼した場合にかかる費用です。離婚手続きとあわせて慰謝料・養育費・婚姻費用・財産分与などの請求や、親権・面会交流権の獲得などを依頼した場合は、個別に着手金・報酬金が発生することがあります。
なお、弁護士にサポートを依頼しなかった場合に発生するのは、裁判所へと支払う手数料や予納郵券、戸籍謄本の交付料だけです。
すると3,000円以内でも調停離婚は理論上可能となるものの、すべての手続きを自分だけで進めなければなりません。
調停委員に対して有利な主張を展開するには弁護士の助けが欠かせないので、費用負担の金額だけにとらわれない選択をしましょう。
調停なら話すだけだから自分で出来ると思ってしまう人もいますが、弁護士を付けた方が、弁護士費用分以上の金額を獲得できることが少なくありません。弁護士費用が高いというだけで依頼をやめるのは非常にもったいないことがあるのです。
調停の段階でも、信頼できる弁護士がいれば積極的に依頼を考えた方が良いでしょう。
離婚裁判の場合
調停でも解決できない場合は、裁判官に離婚の可否の判断を委ねることになります。離婚裁判で必要となる費用は次のとおりです。
支払先 |
項目 |
内容 |
金額 |
弁護士 |
相談料 |
弁護士への法律相談費用 |
1時間あたり 5,000~1万円 |
着手金 |
正式に依頼した際の頭金 |
30~40万円 |
|
成功報酬 |
依頼が成功した際の報酬金 |
30~100万円 |
|
日当 |
弁護士が裁判所に出向いた際の日当 |
1日・1回あたり 3~5万円 |
|
実費 |
コピー費用など |
1~3万円 |
|
裁判所 |
手数料 |
申立書に添える収入印紙 |
1万3,000円 |
予納郵券 |
裁判所からの郵便物を送付するための郵送料 |
6,000円程度 ※裁判所によって異なる |
|
その他 |
戸籍謄本 |
裁判所に提出する戸籍謄本の交付料 |
450円 |
合計 |
70~100万円 |
こちらも「離婚手続き」だけを弁護士に依頼したと想定した場合の費用です。慰謝料・養育費などの請求や親権などの獲得も争う場合は、さらに費用が加算されます。
裁判所に支払う手数料もそれぞれ加算されるので、事前のチェックは欠かせません。
裁判費用が払えない場合は訴訟救助を利用する
離婚裁判になると、裁判所に支払う費用も決して安くはありません。とくに、離婚手続きだけでなく慰謝料・養育費・婚姻費用・財産分与などの請求や親権・面会交流権などについても争う場合は、裁判費用だけでも高額になります。
もし裁判所へと支払う費用についても負担が難しいと感じたなら、裁判所に『訴訟救助』を申立てましょう。裁判費用の支払いが猶予されます。
ただし、資力がないこと、裁判費用の支払いが生活に著しい支障を生じさせることの証明が必要です。この制度は、法テラスの援助開始とはまったく別のものなので、個別に申請する必要があります。
離婚を弁護士に相談・依頼する前に準備しておくべきこと
離婚問題を円滑・円満に解決するには弁護士のサポートが欠かせません。
しかし、せっかく弁護士に相談・依頼しても、事前の準備が足りないとアクションを起こすまでのスピード感が遅くなったり、希望が叶わなかったりすることもあるので注意が必要です。
ここでは、離婚問題の解決を弁護士に相談・依頼する前に準備しておくべきことをチェックしましょう。
弁護士への依頼を通じてどのような結果を得たいか決めておく
まずは、あなたが弁護士のサポートを得たうえで「どのような結果を望むのか」という点について事前に決めておきましょう。弁護士との二人三脚で解決を目指すにあたって、足並みをそろえるためには意思統一が欠かせません。
離婚する意思は決まっているのか、慰謝料の支払いを望むのか、子どもの養育費は何歳まで月々いくらを希望するのかなど、自分の希望を整理しておきましょう。
収入や財産状況を明らかにしておく
離婚に際して『お金』の問題はつきものです。弁護士への相談に先立って、夫婦お互いの収入額や共有財産の種類・金額を明らかにしておきましょう。
慰謝料・養育費などはお互いの収入額をベースに算出しますし、マイホームやマイカー、預貯金などのように、夫婦生活を送りながら築いてきた財産は正しく分与される必要があるからです。
収入・財産状況を明らかにすることは、離婚後の生活の豊かさに直結します。
主張に沿う証拠があれば用意しておく
相手に不貞行為があった、DVが原因で離婚を考えたなどのケースでは、あなたにとって有利に、相手にとって不利になる証拠が必要です。
これらは、法律が定める『法定離婚事由』の証明になるだけでなく、慰謝料額の算定や親権獲得の可否などに大きく影響を与えます。
あなたが『証拠になる』と感じたものは、相談の際に漏れなく持参して弁護士に見てもらうとよいでしょう。
相談したい内容を時系列に沿ってまとめておく
弁護士への法律相談には時間の限りがあります。30分から1時間程度の機会を活かすには、相談したい内容をまとめておくとよいでしょう。
いつ、どのようなトラブルがあったのか、どのようなきっかけでいつ頃から離婚を考えるようになったのかなど、流れに沿った時系列を作成しておくとスムーズです。
最後に
離婚問題はきわめて難しい問題です。
お互いが譲らず、協議がこじれてしまえば、裁判所の手続きを利用して解決していく事態は避けられません。
有利な条件を引き出したうえで離婚を成立させるのは容易なことではないので、弁護士のサポートは必須です。
弁護士に相談・依頼した場合は決して安くない弁護士費用が発生しますが、費用の負担ばかりを気にして相談・依頼が遅くなってしまうと有利な結果が得られないばかりか、弁護士費用も高額になってしまいます。
何より、弁護士に依頼すれば獲得できる金額が増えて、弁護士費用分以上の得があることも少なくありません。
さらに、いざというときに弁護士費用の負担で悩みたくないと考えるなら『ベンナビ弁護士保険』への加入がおすすめです。
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