相続放棄にかかる費用は?自分でやる場合と弁護士・司法書士に依頼する場合を比較して解説 | ベンナビ弁護士保険  
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相続放棄にかかる費用は?自分でやる場合と弁護士・司法書士に依頼する場合を比較して解説

遺産相続では、被相続人の借金などの負債や債務についても相続の対象となります。

そのため、財産よりも借金のほうが多い場合や、被相続人が連帯保証人になっていた場合などでは、相続放棄をおこなうのがおすすめです。

しかし、相続放棄の手続きを自分でするべきか、弁護士や司法書士に依頼するべきかで迷っている方もいるでしょう。

また、専門家に依頼する場合はどれくらい費用がかかるのか気になる方もいるはずです。

この記事では、相続放棄に必要な費用について詳しく解説します。

【注目】相続放棄の費用が心配なあなたへ

相続放棄の手続きをしたいけど、自分でおこなう場合と弁護士に依頼する場合の費用が気になっていませんか?

結論から言うと、手続きを自分でおこなう場合は数千円程度で済みますが、弁護士に依頼すると5万円以上の費用が発生するケースが多いです。

費用はかかりますが、弁護士に相談・依頼すると、以下のようなメリットを得ることができます。手続き面での不安がある方は、一度相談してみるとよいでしょう。

  • 相続放棄の手続き方法を教えてもらえる
  • 相続放棄以外の選択肢についてアドバイスを得られる
  • 依頼すれば、財産調査をして相続放棄すべきか判断してもらえる
  • 依頼すれば、相続放棄の手続きを一任できる

ベンナビ相続では、相続放棄を得意とする弁護士をあなたのお住まいの地域から探すことができます。無料相談・電話相談などに対応している弁護士も多いので、まずはお気軽にご相談ください。

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この記事を監修した弁護士
武藏 元弁護士(法律事務所エムグレン)
弁護士歴10年以上にわたって多数の相続トラブル解決に尽力。多数のメディア出演、著書の執筆実績をもつ。

相続放棄にかかる費用|自分でやるのと依頼するのではどっちが安い?

相続放棄は、自分でおこなうこともできますが、弁護士や司法書士といった専門家に依頼するのが一般的です。

以下では、自分でおこなう場合と専門家に依頼する場合で、費用がどれくらい異なるのかを解説します。

自分で手続きする場合の費用|3,000円程度

自分で相続放棄の手続きをする場合は、3,000円程度の費用がかかります。

費用の内訳は、申述書の提出に必要な収入印紙代や、戸籍謄本・住民票などの交付手数料となっています。

必要な書類

費用

相続放棄の申述書に添付する印紙代

800円

申述人の戸籍謄本

450円

被相続人の戸籍謄本

450円

被相続人の除籍謄本・改製原戸籍謄本

750円

被相続人の住民票

300円

弁護士に依頼する場合の費用|5万円以上

相続放棄を弁護士に依頼する場合は、5万円以上の費用がかかるのが一般的です。

費用は弁護士が自由に決められるため、あくまで目安になりますが参考にしてください。

なお、正式な依頼をする前に必ず弁護士に、費用がいくらくらいになるかを確認しておきましょう。

内訳

費用

相談料

0~1万円/1時間

申述書作成代理費用

5,000〜1万円程度

(実費含む)

代理手数料

5万円〜10万円程度

成功報酬

0円

司法書士に依頼する場合の費用|3万円以上

相続放棄を司法書士に依頼する場合は、3万円程度の費用がかかります。

ただし、相続放棄の期限(相続の開始があったことを知ったときから3ヵ月)を過ぎる前か、過ぎたあとかによって費用が変わります。

なお、司法書士も費用を自由に設定することができるため、正式に依頼する前に必ず費用の総額について確認しておきましょう。

相続放棄の期限前に依頼した場合

内訳

費用

相談料

0〜5,000円/1時間

申述書作成代理費用

3,000〜6,000円程度

(実費含む)

代理手数料

2万〜3万円程度

相続放棄の期限が過ぎてしまってから依頼した場合

内訳

費用

相談料

0〜5,000円/1時間

申述書作成代理費用

3,000〜6,000円程度

(実費含む)

代理手数料

3万〜5万円程度

相続放棄の費用が高くなるケースは?

相続放棄の費用が高くなるケースには、以下のようなものがあります。

  • 相続放棄の期限を過ぎてしまっている
  • 相続財産の調査についても依頼したい
  • 相続放棄に合わせて管財人選任もおこなう など

原則として、相続放棄の手続きが期限までに間に合わなかった場合、その相続人は財産・負債を相続しなければなりません。

しかし「負債があることを全く知らなかった」などの特別な事情がある場合には、期限後でも相続放棄が認められることがあります。

その場合、上申書(事情説明書)などが必要になるため費用が高くなります。

また、相続放棄をすべきかどうかを判断するためには財産調査をおこない、被相続人の相続財産を把握する必要があります。

そのような財産調査を専門家に依頼した場合も費用が高額になります。

なお、財産調査を専門家に依頼した場合の目安額は、調査件数や財産の価値などによって異なりますが、10万~30万円程度となっています。

相続放棄の費用は誰が支払うのか?

相続放棄の費用は、原則依頼した本人が支払います。

本人以外が支払うケースとしては、ほかの相続人に遺産を譲る目的で相続放棄をする場合に、その相続人が代わりに支払うなどがあります。

このような場合には、相続人同士で誰が支払うのか話し合って決めるとよいでしょう。

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相続放棄の費用を安く抑える方法

続いて、相続放棄の費用を安く抑えるための方法を確認しましょう。

法テラスを利用する

相続放棄の費用を安く抑えるためには、法テラスの「民事法律扶助制度」を利用するのがおすすめです。

民事法律扶助制度を利用した場合、相続放棄にかかる弁護士費用を抑えることができるほか、その費用を分割で支払うこともできます。

相続放棄を依頼した場合の費用は明確には決まっていませんが、一般的には4万3,000円程度で依頼できるとされています。

また、これを毎月5,000~1万円程度に分割して支払うことになります。

ただし、民事法律扶助制度は経済的に余裕がない方をサポートするための制度なので、収入や資産が一定以上ある方は対象外となります。

ほかの相続人と一緒に相続放棄する

専門家によっては、同じ相続について2人以上の相続人が相続放棄を依頼した場合、通常よりも安くしてくれることがあります。

たとえば、1人で依頼した場合の作成費用が3万円だったのが、2人以上の依頼で1人あたり2万円に割り引きしてくれるなどがあります。

ほかの相続人も相続放棄する場合は、一緒に依頼するほうがよいでしょう。

相続放棄は自分でやる?専門家に依頼する?

相続放棄は自分でおこなうこともできますが、なるべく専門家に依頼するのがよいでしょう。

以下では、自分でおこなってもよいケースや専門家に依頼すべきケースを紹介します。

相続放棄を自分でおこなってもよいケース

相続放棄までに時間があったり、ある程度法律に詳しかったりする場合は、相続放棄を自力でおこなってもよいでしょう。

自分でおこなえば費用を節約できますし、自分のペースで進めることもできます。 しかし、相続放棄の手続きを自分でおこなうことは、基本的におすすめできません。

相続放棄の手続きに不備などがあった場合、申述を却下されてしまい、相続放棄ができなくなってしまうリスクがあります。

相続の内容によっては多額の借金を背負うなどの不利益があるため、少しでも不安があるなら専門家に依頼したほうがよいでしょう。

相続放棄を弁護士に依頼すべきケース

相続放棄に関する手続きを全て専門家に依頼したい場合は、弁護士に依頼するのがおすすめです。

弁護士は相続放棄の代理権を持っているため、相続人の代わりに手続きをおこなえます。手続きの時間が取れない方や、不安があるので専門家に全ておこなってほしい方に向いています。

相続放棄を司法書士に依頼すべきケース

相続放棄を専門家に依頼したいものの、なるべく費用を抑えたいなら司法書士に依頼するのがおすすめです。

弁護士に依頼するよりは比較的費用を抑えることができます。 ただし、司法書士は弁護士と違って、相続放棄の代理権は持っていません。

そのため司法書士ができるのは、相談の対応や書類の作成までとなります。裁判所からの照会書や回答書などは依頼者のもとに届くことになります。

まとめ|相続放棄は弁護士に依頼するのが確実

相続放棄は自分でおこなうことができますが、裁判所に却下されると再申述が難しくなるため、相続放棄の手続きを全て依頼できる弁護士に依頼するのがおすすめです。

相続放棄の弁護士費用は、少なくとも5万円程度かかりますが、法テラスの「民事法律扶助制度」を利用すれば、費用を安く抑えられたり、分割払いができたりします。

相続放棄は「相続の開始を知った日から3ヵ月以内」におこなう必要があるため、検討中の方もまずは相続放棄が得意な弁護士に相談することをおすすめします。

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