セクハラにあたる行為とは?加害者・企業の責任や有効な対処法を解説

セクハラにあたる行為とは?

セクシャルハラスメント(セクハラ)に関する問題を、決して他人事だと思ってはいけません。

厚生労働省が公開している情報によると、都道府県労働局雇用均等室に寄せられた相談のうち、男女雇用機会均等法に関する相談の半数弱がセクシャルハラスメントに関する相談でした。

男女雇用機会均等法に関する相談件数

【引用元】都道府県労働局雇用均等室

この統計で示されている数字はあくまでも相談件数がベースであり、潜在的にはさらに多くのセクハラ被害が発生していることが容易に想像されます。

セクハラ事案が発生してしまうと、加害者がさまざまな責任を問われることはもちろん、加害者を雇用している企業も責任を問われる事態に発展します。

セクハラ事案の発生を防ぐには、どのような行為がセクハラになるのか、労働者にセクハラ防止の意識を浸透させるためにはどのような対策を講じるべきなのかを、詳しく把握しておく必要があります。

ここでは、問題が深刻化しやすいセクシャルハラスメントについての定義や種類、加害者や企業が負う責任、具体的な事例などを紹介しながら、有効なセクハラ防止対策について解説します。

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セクシャルハラスメント(セクハラ)とは?セクハラの定義と種類

セクシャルハラスメントとは、英語で “Sexual Harassment” と表記され、日本では「性的嫌がらせ」と解釈されています。

「セクハラ」はその略称です。

わが国でセクハラ問題が広く社会に知られるようになったのは1980年代終わりから1990年代初めにかけての時期で、1989年には新語・流行語大賞の金賞になったという歴史もあります。

すでに現代では一般語として広く知られるものになっていますが、法律面においてもまた、どのような行為がセクハラにあたるのかが厳密に定義されています。

法律で定められたセクハラの定義

セクハラを定義している法律は『雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(通称:男女雇用機会均等法)』です。

「職場」においておこなわれる「労働者」の意に反する「性的な言動」に対する労働者の対応によって、労働条件について不利益を受けたり、性的な言動によって就業環境が害されたりすることをセクハラといいます。

「職場」の定義

ここでいう「職場」とは、労働者が業務を遂行する場所を指しており、日ごろの業務をおこなう会社事務所などはもちろん、出張先や取引先の事務所、顧客の自宅、取引先と打ち合わせる際の飲食店も含まれます。

また、勤務時間外の宴会なども、実質上は職務の延長と考えられる場合は職場にあたるとされています。

「労働者」の定義

「労働者」とは、正規雇用の社員だけでなく、契約社員・パート・アルバイトなどの非正規雇用の従業員すべてを含みます。

派遣社員についても同様で、派遣先と派遣元の両方から労働者としての扱いを受けます。

「性的な言動」の定義

「性的な言動」とは、性的な内容の発言や性的な行動を広く含みます。

性的な事実関係を訪ねる、性的な内容の噂を流す、性的な冗談や執拗なデートへの誘いなどは、性的な内容の発言となるでしょう。

また、性的な関係を迫る、不必要な身体への接触、わいせつ図画の配布や掲示などは、性的な行動と判断されます。

セクハラの種類

職場において性的な言動を受けた労働者がどのような事態に陥ったのかによって、セクハラは2つの種類に分類されます。

対価型セクハラ

性的な言動に対して拒否や抵抗することで、解雇・降格・減給・労働契約の更新拒否・昇進や昇格の対象からの除外・報復的な配置転換といった不利益を受けることを『対価型セクハラ』といいます。

  • ✓上司から性的関係を要求されて拒否したところ、とつぜん解雇された
  • ✓出張中に上司から腰や胸を触られたので抵抗したところ、出張後に不利益な配置転換を受けた
  • ✓性的な言動を繰り返す経営者に抗議したところ、報復的に降格された

これらはすべて対価型セクハラにあたる状況です。

環境型セクハラ

性的な言動を受けて労働者の職場環境が不快なものになり、能力が十分に発揮できないなど、その労働者が就業するうえで看過できない程度の支障が生じることを『環境型セクハラ』と呼びます。

  • ✓上司の度重なる性的言動を苦痛に感じて就業意欲が著しく低下した
  • ✓オフィス内にヌードグラビアのポスターが掲示されており業務に専念できない
  • ✓同僚が取引先で性的な噂を流したせいで、取引先との関係が悪化し仕事が手につかない

セクハラ被害者の感じ方によっては、加害者にとって軽度と思われる性的言動も重大な環境型セクハラととらえられることがあります。

セクハラの判断基準

セクハラを取り巻く問題として「どこからがセクハラにあたるのか」という判断が難しいという点が挙げられます。

セクハラの判断にあたっては、個別の状況を斟酌する必要があります。

「労働者の意に反する性的な言動」および「就業環境を害される」の判断についても、労働者の主観を重視しつつ、事業主の防止のための措置義務の対象となることを考えると一定の客観性が必要です。

一般的には、被害者が女性である場合には「平均的な女性労働者の感じ方」を基準とし、男性である場合には「平均的な男性労働者の感じ方」を基準とします。

セクハラ加害者が負う3つの責任と企業側の責任

セクハラ行為の加害者や加害者を雇用している企業は、法的な責任を負うことになります。

加害者が負う責任は次の3つです。

  • ✓雇用契約上の責任
  • ✓民事上の責任
  • ✓刑事上の責任

さらに、企業側は『使用者責任』を負います。

雇用契約上の責任

雇用契約上の責任とは、企業内で定められている処分や制裁を受ける責任を指します。

これは就業規則などにもとづくため法律による明記はないものの、雇用契約を締結している関係上は法的な責任を免れないと解釈されます。

懲戒解雇

もっとも重大な処分が『懲戒解雇』です。

強制的に解雇されて職を失うことになるだけでなく、本来は支給されるはずの解雇予告手当や退職金も得られないおそれがあります。

再就職をしようにも職務経歴の賞罰欄に記載する必要があり、不利にはたらくのは確実です。

出勤停止・停職

期間を定めて職務に従事させない、職場に出勤させない処分が『出勤停止』や『停職』です。

解雇する必要まではないものの、重い責任を課すべきと判断した場合に下されます。

減給

期間を定めて給料の一部を減額する処分が『減給』です。

処分のなかでは比較的に軽度のものですが、注意程度では済まされないとなると減給を受ける可能性が高いでしょう。

譴責(けんせき)・戒告

もっとも軽度の処分が『譴責(けんせき)』や『戒告』です。

使用者からの厳重注意を受ける処分で、始末書や反省文などの作成を求められることもあります。

民事上の責任

セクハラにおける民事上の責任とは、民法の規定に従ってセクハラ被害者が負った損害を賠償する責任を意味します。

セクハラ行為は被害者の身体的な自由・性的な自由・名誉やプライバシーを侵害するものであり、不法行為とみなされるものなので、損害賠償を求められた場合にはその責任を回避することができません。

慰謝料請求

『慰謝料』とは、不法行為を受けた被害者が負った精神的苦痛に対する賠償金です。

金額を決めるベースが「被害者が感じた精神的苦痛の程度」であるため、まったく同じ行為を受けたとしても被害者の心情次第で金額が上下することから、一定の相場というものは存在しません。

それでも、一般的には加害者の行為の悪質さ、被害が続いた期間の長さ、精神疾患などの被害の有無、解雇や退職といった重大な不利益の有無、加害者の事後対応などが考慮され、金額が決まるということはいえます。

また、加害者が会社代表や幹部といった一定の高い地位にある場合には、高額になりやすいとされています。

積極損害

『積極損害』とは、不法行為によって被害者が負担した実費相当額を意味します。

セクハラ被害で精神に支障を来してしまい病院を受診した際の治療費や通院のための交通費、さらには、加害者との接触を避けるために通勤ルート・方法を変更せざるを得なくなった場合の交通費などが該当します。

消極損害

『消極損害』とは、不法行為によって得られなかった本来得られるはずの利益を指します。

セクハラ被害を受けて欠勤せざるを得なかった場合の休業損害や、セクハラ被害を苦に退職した場合の逸失利益などは消極損害に該当します。

刑事上の責任

セクハラにあたる行為のなかには、解雇などの処分や慰謝料の支払いといった金銭による解決では済まされないものも存在します。

加害者がはたらいた行為が刑法などの刑罰法令に触れてしまう場合は、刑事上の責任追及を免れません。

強制性交等罪

暴行・脅迫を用いて性交渉をしたり、被害者を酔わせて酩酊状態にして無理やり性交渉をした場合などに適用される犯罪です。

罰則は「5年以上の有期懲役」なので、最長で20年間も刑務所に収監されるおそれがある重罪です。

強制わいせつ罪

被害者の意思に反してわいせつな行為をはたらいた場合に適用されます。

被害者のお尻を触ったり胸をもんだりといった行為は、強制わいせつ罪に問われるおそれが高いといえます。

罰則は「6か月以上10年以下の懲役」で、罰金刑が規定されていないので有罪となれば確実に懲役刑が科せられます。

名誉毀損罪・侮辱罪

公然と事実を摘示して人の名誉を毀損した場合は名誉毀損罪が、事実の摘示がなくても公然と人を侮辱すれば侮辱罪が成立します。

性的なプライベートの情報を社内で公開された、性的な画像をばらまかれたといったケースでは、社会的評価の低下を伴うので名誉毀損罪が成立する可能性が高いでしょう。

また「ブス」「太っている」などのように容姿にかかわる性的な言動によって人格を蔑視された場合は、侮辱罪が成立するものと考えられます。

罰則は、名誉毀損罪が「3年以下の懲役もしくは禁錮または50万円以下の罰金」、侮辱罪では「拘留または科料」です。

軽犯罪法違反

軽微な秩序違反行為を取り締まる法律が軽犯罪法で、更衣室をのぞく行為や周囲に嫌悪の情を催させるような方法で尻などを露出する行為は禁止されています。

罰則は「拘留または科料」です。

使用者責任(企業側の責任)

企業の従業員がセクハラをはたらいた場合は、加害者個人だけでなく、企業側も責任を負うことになります。

これを『使用者責任』といいます。

民法第715条1項(使用者等の責任)

ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。

【引用元】民法|e-Gov

ポイントとなるのは「事業の執行について」という部分ですが、勤務時間中や出張中などに限らず、接待や宴会といった酒席も業務との関連性があればこれに含まれると解釈するのが一般的です。

ただし書きには「使用者が相当の注意をしたとき」や「相当の注意をしても損害が生ずべきであったとき」には会社の責任を認めないことがある旨が明記されていますが、単にセクハラについての学習機会を設けたり、相談窓口を設けたりするだけでは足りません。

個々具体的な対策を講じてもなお加害者がセクハラ行為をやめないといった、加害者にとくに非があるようなケースにおいてのみ会社が責任を免れられることになるため、使用者責任の回避は困難だといえます。

企業が事前にやっておくべきセクハラ対策と従業員からの訴えに対してやるべき対応

セクハラ防止対策と実際にセクハラが発生したときの対処は、企業としての義務です。

男女雇用機会均等法第11条に明記されている法的な義務であり、厚生労働省が示す指針としても広く周知されています。

企業が尽くすべき対策について、未然防止の観点と実際に被害の訴えがあったときの2つの角度から確認していきましょう。

セクハラを未然に防ぐためにやっておくべきこと

セクハラを未然に防止するためには、次の対策を講じる必要があります。

①会社の方針を明確にし、周知と啓発を行う

まずは会社が「セクハラは許さない」「セクハラを防止する」という方針を明確に示すとともに、セクハラが発生する原因となる性別による役割分担意識の根絶といった意識改革を従業員全体に周知・啓発しなくてはなりません。

②就業規則や相談体制を整備する

就業規則にセクハラ防止とセクハラ行為に対する懲戒処分を盛り込むとともに、その内容を社内報や回覧、メールなどの方法によって従業員全体に周知します。

また、セクハラの被害に遭った場合、あるいはセクハラ行為を確認した場合に相談が可能な窓口を設置し、適切な担当者を配置することで、被害者が萎縮してしまわないための体制づくりを進めるだけではなく、必要があれば外部機関への委託も検討しなくてはなりません。

③セクハラの相談に対する適切な対応体制を整備する

セクハラ事案が発生した際の対応として、被害者・加害者・目撃者などから詳しい事情を尋ねることができる体制づくりと、セクハラ行為が確認できた場合は行為者に対して厳正に措置を下すための取り決めを整備します。

とくに、重大な精神的苦痛を感じている被害者は理路整然に状況を説明できないケースが多く、被害者の性格や被害の態様によっても対応が異なるため、事案に即した適切に対応できる体制の整備が必要です。

④被害者と加害者のプライバシー保護

セクハラ事案は、被害者にとっても加害者にとっても高度なプライバシーに属する問題であることから、相談対応や事後対応に当たっては、プライバシー保護のために必要な対策をすべて講じなければなりません。

相談や対応に当たる担当者に対しては、プライバシー保護に努めるための研修なども実施する必要があります。

セクハラの訴えがあった場合にやるべきこと

実際にセクハラ事案が発生ときは、解決と再発防止に向けて次のような方策を講じることになります。

①迅速に被害者・加害者・周囲から事実確認を行う

セクハラ事案の発生を認知したら、まずは被害者・加害者・事情を知っていると思われる周囲の従業員などへの事実確認が必要です。

簡単な事情聴取にとどめることなく、関係者全員から詳しく事情を尋ねて実際にセクハラ行為があったのかを明確にしないと、企業として必要な対応をとったとはいえないと判断されることがあります。

②被害者と加害者を隔離する

セクハラ行為があったことが確認できれば、ただちに被害者と加害者を隔離しなければなりません、

ただちに隔離しないと危険なほどの状況は少ないかもしれませんが、性的な冗談や嫌がらせ程度の事案であっても速やかに被害者と加害者を隔離すべきです。

別部署への異動などが難しければ、事態が解決できるまで双方の出勤を免除するといった対策も検討に値します。

③加害者の処分

調査結果にもとづき、加害者に対して適切な処分を下します。

たとえ重要なポジションにある人が加害者であっても、就業規則に基づいて厳格な処分を下さなければなりません。

一方で、被害者に肩入れをした状態で、あるいは事実関係を十分に確認しないまま判断を下すことによって、加害者に対して不当に重い処分を課してしまうような場合には、処分の取り消しを求めた訴訟に発展するおそれが生じます。

当事者双方からの詳しい聴取内容や事案の態様、被害の程度からみて適切な処分となるように、十分な検討を重ねる必要があります。

④セクハラ被害を社内に公表と再発防止策の周知

加害者に処分を下してもセクハラ事案への対応は終わりません。

今後も同様のセクハラ事案が発生しないように、プライバシーには十分に配慮したうえで、事案内容の詳細や調査の経緯、処分結果などを、一罰百戒の意味を込めて社内に公開します。

さらに、一連の経緯をケーススタディとして社内で研修の機会を設けて、再発防止対策とすることも重要です。

セクハラの裁判事例と判決のポイントを解説

ここでは、実際に起きたセクハラ事案について裁判で争った事例を紹介していきます。

性的な言動による精神的苦痛について慰謝料支払いを命じた事例

宗教法人が経営している幼稚園の園長が、女性職員に対してセクハラ行為をはたらき、被害者の女性職員は体調不良をきたして退職した事案です。

退職後の被害者は精神が不安定になり、新たな職場での就労も困難になってしまったことから、加害者に損害賠償を請求しました。

加害者は、自らの性生活や相談者の性的な話題を繰り返す、被害者との性関係を望んでいるような発言をする、偶然を装って胸を触るなどの性的な言動を繰り返しており、裁判所は「倫理的な非難の枠を超えている」としてセクハラ行為を認定しました。

さらに、被害者が精神に不調をきたした点も「すべてが加害行為によるものとはいえないが、因果関係を肯認すべき重大な因子になっている」と評価し、慰謝料の支払いを命じました。

【参照元】神戸地裁 平成15年10月7日

忘年会で起きたセクハラ事案で会社の使用者責任が認められた事例

生命保険会社の忘年会で、上司ら数名が女性職員に対して腰に両脚を巻きつける、抱きつく、顔をなめるなどの性的行為をはたらいた事案です。

セクハラ行為のなかには、被害者の股間に陰部を押し付ける、被害者の顎の下に手を打ち付けるといったわいせつ・暴行行為も認められました。

加害者らは「忘年会を盛り上げるためだったのでセクハラではない」「被害者も受け入れて楽しんでいた」と反論しましたが、裁判所は「身体的自由や性的自由、人格権を侵害する不法行為である」と評価し、セクハラであることを認定しました。

さらに、忘年会は営業所の職員全員が参加し、さらに営業日の勤務時間内に開催されていた点から「事業の執行につきおこなわれた」と評価され、会社の使用者責任も認められる結果となりました。

【参照元】広島地裁 平成19年3月13日

セクハラ加害者が懲戒処分の取り消しを求めた事例

派遣社員らに対するセクハラをはたらいたA・Bの加害者2名に対して、Aを30日間の出勤停止、Bを10日間の出勤停止としたうえでそれぞれ降格処分としたところ、A・Bの両名が処分の取り消しと出勤停止・降格によって生じた給料などの減額分の賠償を求めた事案です。

Aは被害者に対して自らの性生活の話をするなど性的な言動をはたらき、Bは被害者に対して「そんな歳になって結婚もせず、こんなところで何をしてんの?」などと性的な言動をはたらいた点がセクハラに認定されました。

1年以上にわたって性的な言動を繰り返し、被害者に強い不快感や嫌悪感、屈辱感を与えていた点が重く評価されています。

A・Bは「被害者らの抵抗や抗議はなかった」「会社から事前の警告や注意がなかった」と反論しましたが、被害者が人間関係の悪化などを懸念して被害を申告できなかったことや、A・B両名が管理職にあったことから懲戒処分の対象であることは十分に認識できていたとし、取り消し・損害賠償の請求を退けました。

【参照元】最高裁 平成27年2月26日

セクハラ被害に遭ったらどうしたらいい?セクハラの対処法

もしも今、セクハラ被害に遭っているのであれば、どのように対処するべきなのでしょうか?

止めてほしい意思を伝える

まずは加害者に対して明確に「やめてほしい」と拒絶の意思を伝えましょう。

セクハラ加害者のなかには「喜んでいた」「面白がっていた」と勘違いしている者も少なくありません。

嫌がっているように見えて楽しんでいるといった誤解を招かないためにも、はっきりとした拒絶が必要です。

上司や人事に相談する

企業にはセクハラ被害を防止し、対策を講じる義務があります。

上司や人事の担当者にセクハラ行為を受けていることを伝えて、社内の問題として厳正な対処を求めましょう。

加害者が直属の上司であれば、別部署の上司や会社の相談窓口への申告も有効です。

社外の相談窓口に相談する

残念ながら、すべての企業がセクハラに対して厳格な姿勢や知識をもっているとはいえません。

社内では十分に対応してくれないと感じるなら、外部の相談窓口も活用しましょう。

ハラスメント悩み相談室

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厚生労働省の『ハラスメント悩み相談室』では、電話やメールでハラスメントに関する相談を受け付けています。

利用は無料で、匿名での相談が可能です。

どのように対処すればよいのかといったアドバイスが得られるので、ひとりで悩むよりもまず相談することをおすすめします。

ただし、個別の事案について「ハラスメントにあたる」「法律に違反する」と判断することはできないので、あくまでもアドバイスが得られる相談窓口である点は心得ておく必要があります。

総合労働相談コーナー

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直接の相談を希望するなら、各都道府県の労働局や労働基準監督署に設置されている『総合労働相談コーナー』への相談もおすすめです。

セクハラに限らずあらゆる労働問題についてのアドバイスが得られるほか、紛争調整委員会のあっせんへとつなげるサポートも受けられます。

かいけつサポート

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アドバイスなどでは解決できない場合は、法務省の『かいけつサポート』の利用も検討してみましょう。

公平中立な第三者が双方の言い分を聞いて柔軟な和解を図る裁判外紛争解決手続(ADR)が利用できます。

弁護士に相談する

加害者や会社との交渉を任せたい、裁判所に訴えて慰謝料・損害賠償を請求したいと考えるなら、弁護士のサポートを受けるのが最善策です。

セクハラ問題の解決実績が豊富な弁護士に相談すれば、現在受けている性的な言動がセクハラにあたるのかなどのアドバイスが得られるだけでなく、代理人としての交渉や証拠収集、訴訟手続の代行も可能です。

度重なるセクハラ被害を受けているケースでは、加害者や会社と直接顔をあわせたくないといった心情に至るのも当然でしょう。

精神的な負担も大幅に軽減できるので、被害者にとって心強い存在になることは間違いありません。

最後に

深刻なセクハラ被害に遭っているケースでは、慰謝料や損害賠償の請求を考えることになります。

加害者・会社との交渉や裁判では、弁護士のサポートは欠かせません。

ただし、弁護士への依頼は決して安くない費用がかかるので、弁護士費用の捻出に不安を感じてしまい、相談をためらってしまうという方も多いでしょう。

弁護士費用保険メルシーは、月々わずか2,500円の保険料で、セクハラ問題の解決にかかる弁護士費用を1事件につき最大110万円まで補償します(一定割合の自己負担が生じます)。

トラブルの内容に応じてその分野に注力している弁護士を紹介できるうえに、初回相談料が無料の弁護士をご案内するので、セクハラ問題についても気軽に相談できるはずです。

1名が加入すればご家族全員(ただし、年齢等の条件があります)の法的トラブルを追加保険料なしでカバーできるので、弁護士がより身近な存在となるでしょう。

セクハラ被害が大きな問題に発展するおそれがあるなら、いざというときのために弁護士費用保険メルシーへの加入をぜひおすすめします。

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